夏至の十五日後の頃で、まだ梅雨は明けないものの、この日から暑さが始まります。
 デンファレの彩り鮮やかな花を数輪つけてたわむ花房の美しくも愛らしい姿を紅白でひきたてながら、キュウーィの蔓と、ベアグラスの線状美で生かします。
 酷暑の季節で夏の土用はこの季に入ります。暑い夏の日のいけばなは、涼感を誘う花であることが大切です。寒色だけでまとめるのも見るからに涼しげで、そして水揚げがいきとどいていることも大切です。
 太藺、蓮の葉、かきつばた、おもだか、ほていあおい等を出合わせて、夏の水草の競演です。